原神×クロスアンジュ 第82話『刻晴の悪夢』
当作品には拷問等のグロ描写があります。
もしもの世界、刻晴が目をそらした後の話
その日、刻晴は夢を見た。
不卜廬を出た後、刻晴に道を尋ねた男を、こう考えた甘雨。
甘雨「刻晴さんは、私を捨てて見知らぬ男と幸せになろうとしている……
私が不卜廬に強制入院させられたのも、あの男がいたから。
アル・ワースとの繋がりを断ち、私の治療を止めたのも、あの男に目移りしたから……私から刻晴さんを奪うなんて、許せない許せない許せない」
だが、そこは日中の人通りが多いところである。
甘雨は男の住処を突き止めるため後をつけるにとどめておいた。
その日の夜、甘雨は男を拷問して殺すために拉致した。
璃月の男「あなたは……玉衡の秘書の甘雨さん!?
何故こんなことをするんですか!?俺は何も……」
甘雨「嘘だっ!!!!!」
璃月の男「……!!!」
甘雨「(首を傾げて下から睨みつけるように)あなた、刻晴さんと恋仲なんですよね?
絶対そうだ、そうに決まってる。
そうじゃなきゃ刻晴さんが私を捨てるはずが無い」
璃月の男「何を馬鹿なことを!俺は妻帯者だ!」
甘雨「ふーん、浮気したんだ。
もっと最低。
もっと苦しませてあげることに決定です」
璃月の男「(この仙人、完全に気が狂ってる……何を言っても無駄だ……)俺を、どうする気ですか……」
甘雨「殺します。まずは両目を潰して、っと……」
璃月の男「ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
甘雨「それから、去勢です。
刻晴さんのアソコに突っ込んだんですよね?
この汚いモノを!」
甘雨は迷わず男の男性器を切断した。
そして泣き叫ぶ男を尻目に両手両足の指1本1本に釘を打ち付け、悲鳴がうるさいからと言って舌を切り裂き、腕を足を切断し、出血多量でショック死するまで眺めていた。
男が息を引き取った後、死体を山に埋めて甘雨は山を下りた。
玉京台、刻晴の執務室
甘雨「刻晴さん。二ヶ月ぶりですね?」
刻晴「甘雨!?
白朮先生から連絡があったけど、不卜廬の職員や他の患者を何人も傷つけて強制退院だって……」
甘雨「そんなことどうだっていいじゃないですか。
刻晴さん、やっと会えた……やっと会えたんです……」
刻晴「甘雨……(近寄られて、すり寄られた時に甘雨についてる血の匂いに気付く)
何、この匂い……甘雨、まさか……!
(甘雨の羽織っているコートを剥ぎ取ると、下には男を拷問した時の返り血が残っていた。一瞬『ひょっとして宝盗団とかと戦った?』と楽観的希望を持つが、甘雨の身体には『男を去勢した時についたであろう、精液』がついていたため、これはまともな戦闘でつくはずはない。
かと言って仙人の力を持つ甘雨が普通の人間にレイプされることなど有り得ない……つまり、甘雨が誰かを殺したのだと刻晴は推察してしまった)」
甘雨「あぁ……刻晴さん、悲しまないで。
私、帰って来たんですから」
刻晴「違う……違うのよ……
貴女を殺人犯にしてしまったのは、私……」
甘雨は刻晴を抱きしめたが、「おっぱい天国」のように呼吸を奪うことはせず、抱き続けていた。
凝光「刻晴!
大変よ、失踪した男性が山の中で無残な状態の遺体となって発見されたって……甘雨!?」
甘雨「凝光さんも、お久しぶりです」
凝光「甘雨、あなたどうして……
そうか、そういうことなの……甘雨、あなたがやったのね……
証拠を固めるまで甘雨は留置所行きだけど、刻晴を連れて行って良いわ。
刻晴、天権として……それ以上に友人として、お願いする。
裁判を受けるまで一緒にいて上げて。
あなたの仕事はその間私が引き受けるから……
これ以上、甘雨に人を殺めさせるわけには行かない」
そして裁判の場では男の妻から甘雨に対して呪詛が投げかけられていた。
男の妻「仙人が璃月の民を殺すなんて、どうして!?
岩王帝君、私達が何か悪い事をしたんでしょうか……
この麒麟は死刑なんですよね!?」
凝光「(感情を殺して極めて冷静に)……璃月の法に基づけば、本案件は死刑よ。死刑執行方法は……斬首ね」
男の妻「あの人は局部を切られ、目を潰され、指に次々に釘を打たれ、身体中を少しずつ切り刻まれたのよ!
なのにこの麒麟は斬首で楽に死ねるですって?
おかしいでしょう!」
凝光「それが法なの。遺族に対する補償は国がお支払いするわ」
男の妻「お金なんか要らない!!
あの人を返してよ、返せ、返せ!!
うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
凝光「(痛み入る表情で)刻晴、あなた辛すぎるでしょう。私が代わってあげるわ」
刻晴「(もう涙も尽き果てた表情で)いえ……あの子の最後は、私が介錯してあげないと……」
甘雨「(留置所の中で刻晴からビタミンKを摂取した為、一時的に正気に戻って)
刻晴さん……泣かないで。私は罪人なんですから。
私がいなくなれば刻晴さんは解放されるんです。
私と言う罪人を法に則って、しっかりと裁いてください。
それが、私の好きな璃月七星・玉衡の刻晴さんですから」
男の妻「今更何を!
そんなこと言うくらいなら初めから……!
そうか。その麒麟は玉衡が好きなのね!?
だったら私がこの手で玉衡を殺して私も死んでやる!
それを目に焼き付けて死んで行け!」
凝光「千岩軍、関係者を取り押さえて!」
刻晴に飛び掛かろうとした遺族を千岩軍兵士が押さえつける。
男の妻「離せ、離しなさいよ!」
凝光「貴女は遺族として犯人の処刑を見届ける権利があるわ。
でも、執行を邪魔したり危害を加えるようなら退廷させざるを得ない。
復讐は国が貴女に代わって、責任を取って行う。法律に則ってね」
凝光が冷静に告げると、男の妻は刻晴に危害を加えるのを諦め、怒りのあまり言葉も出せなくなっていた。
刻晴が剣を抜き、甘雨の首を撥ねる。
そこで場面が暗転する。
子供の頃の刻晴と、その頃から姿が変わらない甘雨が話をしていた。
子供の頃の刻晴「甘雨、甘雨!
甘雨って清心が好きだよね?
摘んで来た!甘雨にあげる!」
甘雨「ありがとう、刻晴。
刻晴は優しいですね。
でも清心って崖の上とか高いところにあるでしょう?
一人で高いところに上がったら危ないですから、次からは生えてる場所を教えてくれるだけで良いですからね」
子供の頃の刻晴「でも、甘雨に喜んで欲しくて……」
甘雨「刻晴が怪我をしたら、私も苦しいですから。
ちゃんと言いつけを守ってください」
子供の頃の刻晴「うん、分かった……」
甘雨「刻晴は、璃月七星になりたいんですか?」
子供の頃の刻晴「うん。
この国は岩王帝君に守られてるけど、それだけじゃダメだと思うの。
私達、人間の手で1000年先も栄える璃月を作らなきゃ」
スラサタンナ聖処
ナヒーダ「刻晴の意識が世界樹の『もしもの世界』と繋がっていたなんて。
刻晴、慌てて接続を切ったせいで、しっかりシンクロをカットしていなかったのね。
刻晴に取っては悪夢でしかないから、せめて子供の頃の夢を見せてあげましょう」
クリス「刻晴、あんたは幸せだよ。
現実ではない、もしもの世界で予習が出来て。
あたしなんか……マリカ(ロザリーの後輩)を殺してしまい、ヒルダやロザリーと殺し合いまでして、全部無くす寸前だったんだから。
ヒルダとロザリーは失わなくて済んだけど、マリカは……
取り返しのつかないことを、あたしはしてしまったんだから……」
ナヒーダ「クリス。ヒルダもロザリーも、あなたを許してくれてるし、一緒に生きて行きたいと思っているわ」
クリス「……それは分かってる。
でも、あたしはあたしが許せない……
ロザリーの大切な後輩を……
でも、あたしが自害なんかしたら、余計にあの二人を苦しめてしまう。
『クリスまでいなくなってしまった』って二人への呪いになってしまう。
だから、あたしは生きるの。
あの二人と、そして仲間と一緒に」
『悪夢を振り切って』
起きた後の刻晴はすぐに甘雨のところに駆けつけ、一緒にナヒーダのところを訪れた。
甘雨「草神様。
刻晴さんのお願いを聞いてあげてください」
刻晴「ナヒーダ様……今すぐにサリアに繋いでください」
ナヒーダ「いいわよ」
アル・ワース、新生エクスクロス基地
アンジュがサリアに逆エビ固めを極めていた。
アンジュ「冷蔵庫に入れておいた私の午後の紅茶(ストレートティー)、勝手に飲んだのアンタでしょ!サリア!」
サリア「痛い痛い痛い!!
私じゃないわよ!!
痛いってばぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
ヴィヴィアン「逆エビ固めって両足を掴んでから持ち上げるから、股が無防備に開くよねー。
んふふ……(サリアの股間が見える角度から激写)」
ヒルダ「あー、それ飲んだのアタシ。
だからアンジュ、アタシにも関節技を!」
アンジュ「あら、そうだったの。
じゃあ代わりにヒルダのレモンティーもらうわよ」
ヒルダ「それだけかよ!?」
サリア「はぁ……はぁ……私とヒルダで対応違い過ぎでしょ!
そもそも、冤罪被せたんだから謝りなさいよ!」
クリス「平和だね」
ロザリー「平和だな」
エルシャ「平和ね」
そこに通信が入る。
ナヒーダ「みんないるみたいよ、刻晴」
サリア「ナヒーダ様?どうかしましたか?」
刻晴「えっと……サリアに伝えたいことがあって。
まず……サリア、生きていてくれてありがとう。
それから、パラメイル第一中隊の皆、テイワットと繋がってくれてありがとう」
甘雨「素直な刻晴さん珍しいですね、レアものです。SSRです」
刻晴「甘雨!余計なこと言わないの!」
サリア「……次の原初の光を当てる時に、また話しましょう。刻晴」
刻晴「そうね。
……たまにはサリアの好きなカップリング話も付き合うわよ。
私には高度(?)すぎるから、聞く専門だけどね」
サリア「やはりナド・クライが実装された今、ラウマ×ネフェル、ファルカ×フリンズが熱いわね!是非話しましょう」
甘雨「さて刻晴さん。さっきサリアさんがされていた『逆エビ固め』私達も試しましょう」
刻晴「……やろうとしたら、元素爆発するからね」
仲間を守るために世界樹の知識を使うヴィヴィアン』
刻晴はヴィヴィアンから極秘メールが届いていることに気付いた。
ヴィヴィアン「忘れてたけど、あの時に刻晴をもしもの地獄の刻晴と同化させて、何日で壊れるか実験しようとした世界のサリアから伝言預かってたんだった。
ヴィヴィアン砲を七神に向けたときの訓練の報酬として、世界樹にアクセスできる権限もらったって言ったじゃん?
世界樹を通して、他の世界の地獄を見て、そのルートに行かないようにしてるってことは他の人には知られたく無いから、刻晴にだけ知らせるね。
並行世界のサリア「ナヒーダ様に聞いて驚いたんだけど、あの時はヴィヴィアンが言ってたこと、半分以上は分からなかったけど……
あの時、並行世界の刻晴が来て、璃月が滅ぶ様を予習させられてたんだって?
あの時、私の中の獣に怯えていた刻晴は、昔の私自身と同じだった。
アンジュと言う規格外の存在がアルゼナルに来て、命令も指示も従わずに一人でドラゴンを全部狩り、アンジュが危険も稼ぎも全部自分で引き受けていた時、私は隊長としてアンジュを何とかして従わせようと必死だった……
それが痛いほど分かるから、あなたを憎み切れなかったのよ。
私の世界の刻晴は、アンジュに両足を叩き切られた後、甘雨も両腕を失い、あの後発狂死してしまったし……
ヴィヴィアンが刻晴を壊してしまったのかと思ったけど、違ったのね。
鍾離先生は摩耗が進んで魔神になり、璃月も第二のカーンルイアとなり、出入り禁止の危険地帯と化してしまったけど……
ナヒーダ様に聞いたところ、あなたは元の世界に戻って、璃月七星として生きているんでしょう?
そちらの甘雨と幸せになって。
そちらの私も、きっとあなたの良き友でいてくれるはず。
こちらの私達の分も、生きて。
幸せを掴んでね。もう一人の私、刻晴。
この世界での私は、もう飛ぶ事もアンジュと喧嘩する事も無くなったけど。
あれからアンジュの奴、パラメイル隊をやめて、私のことを介護してくれてるの。
アンジュがカーヴェに依頼して、スメールのオルモス港付近に、バリアフリーの住宅を建ててもらってね。
璃月は危なくて入れないけど、こちらの世界の刻晴と甘雨がせめて安らかに眠ってくれるように、私は隣国のスメールから毎日願っているの。
ああ、そう言えばアンジュの奴、この前ネフェルとアイノが私の義足を持ってきてくれた時、私より喜んでいたのよ?
相変わらず口は悪いけど、優しくなったみたい。
……おかしいわよね。あんなに喧嘩していたのに。
ヴィルキスとクレオパトラは持ってきてるし、整備も欠かしてないのよ。
アンジュ、一回だけ私に言ってくれたの。
「誰であっても、何者であっても、これ以上、サリアから何も奪わせない。
元はと言えば、私がサリアをいじめていたのが原因だから」
って。
……私の憧れだった親友の刻晴。
そちらの世界のあなたは、幸せだと良いな」
だってさ。
サリアってどこまで行ってもお人よしだよねぇ。
そんなサリアだから、あたしもからかい甲斐があるんだけどさ!
ああ……それと、層岩巨淵・地下鉱区に送られて炭鉱夫達に集団レイプされたサリアの世界線だけど……
あっちのサリア、やはり妊娠してた。
父親は分からない。
そもそも、あの世界の璃月の男は全員、アンジュが去勢したから、璃月って国自体が滅びに向かっているし、今更分かってもどうしようもないけどさ。
アンジュがシグウィンを呼んで、カウンセラーしてもらってたけど、中絶するってことにしたらしいよ。
ただ、中絶って母体に負担が大きいから……
アンジュがなるべく間に入って、当時のことは思い出させないように、サリアに心理的負担を掛けないようにしてるけど。
そっちのサリアは精神的なダメージが大きすぎて。
極端な男性恐怖症になってるから、アンジュが日々の生活を介護してるよ。
……治れば良いんだけどね。
レイプは魂の殺人って言うから、難しいかもね……」
以下、刻晴とヴィヴィアンのDiscord間の個人通話。
刻晴「ヴィヴィアン……私のことを憎んでないの?
そんな地獄を生み出した私という存在を……」
ヴィヴィアン「……あー、少しはね。
でも、しょうがないじゃん?
前も言ったけど、被害者であるサリアが憎み切れない、許してあげてって言ってるんだからさ。
それに、ナヒーダ様から貰ったこの力は、あたし達が生きてるこの世界線を守るためだから……
まだ起きてもいない、もしもの世界を見てキレてたら、本末転倒じゃん。
人の生き様なんて、世界と環境が違えば同じ人間でも簡単に変わり得るってことを、ナオミの世界の『エンブリヲ(善)』で知ってたはずなのに。
ナヒーダ様は、やっぱり強いよね、心が。
伊達に花神誕祭を100回以上繰り返してないよね……168回だっけ?
それが『知恵の神』たる所以なんだろうね。
あたしは刻晴がサリアを地獄に突き落とした世界線を目の当たりにしたら、怒りに任せて全部の世界線の刻晴を消そうとしちゃったくらいだから……」
刻晴「ヴィヴィアン……」
ヴィヴィアン「あの後、あたしナヒーダ様のところに行って謝って来たんだけどね。
彼女は、あたしを一言も責めなかった。
それどころか『ヴィヴィアンは気付いてくれると信じていた。だって、ヴィヴィアンは凄く優しくて仲間想いな子だから』なんて言われちゃうし。
……もうナヒーダ様を脅かす敵が出て来たら、あたしは命を懸けて守るよ。
勿論、皆もそうだけど、ね。
それにさ、この『並行世界を観測する力』って……エンブリヲと同じ力なんだよ」
刻晴「エンブリヲの力、私は資料でしか見ていないけど、彼が『調律者』を名乗っていたのは、そういうことなのね」
ヴィヴィアン「あの男も初めは『戦争を無くしたい』『貧困や差別に苦しむ人を助けたい』『エネルギー問題を解決したい』と言う動機が元だった。
でも、神に等しい力を得て、何でも思い通りにできるようになってから、1000年の時を経て、あんな変態になってしまった。
……あたしは、あいつとは違う。
どんなに凄い武器だって、それ自体に良いも悪いも無いんだよ。
力に振り回されるんじゃなくて、使いこなせるようになるために……
あたしも、強くならなきゃね。精神的に、さ」