原神×クロスアンジュ 第81話(3/3)『サリアの情愛』
この話には四肢欠損などのグロ描写、集団レイプなどの描写があります。
ヴィヴィアンの本気の報復
ヴィヴィアン「んふふ……世界樹の力を戦争に使うのは初めてだけど、刻晴には実験台になってもらおうかな」
アンジュ「……??」
ヴィヴィアン「今この『もしもの世界』で予習している刻晴を閉じ込めて、この世界の刻晴と『同化』させて、どのくらいで同一の存在になるのか実験してみようかなって。
あたし、『地獄に閉じ込められた人が、何日で精神崩壊するか』ってデータは持ってないからさ。
この刻晴はサリアの両足を斬り落としたり、サリアを層岩巨淵・地下鉱区にブチ込んで薄汚い男どもに集団レイプされたのを黙認したんだから、そのくらいやっても良いでしょ、アンジュ?
……あたしも、サリアやアンジュが信じてた『普通の幸せ』を自分から壊した刻晴は……許せないから」
アンジュ「ヴィヴィアンが何を言ってるか半分も分からないけど、好きにしたら?
私があいつを庇う義理は、もう無いから。
やられた分をやり返す権利を認める条文は、確か契約にもあったわよね?何条だったか忘れたけど」
ヴィヴィアン「流石アンジュ!
ナヒーダ様。世界樹が記憶してるってことは、ナヒーダ様も言った通り、『刻晴が選んだ世界線がある』ってことだよね?」
ナヒーダ「……そうね。
刻晴が選んだ世界線だから存在してるのは、正しいわ。
でもね、ヴィヴィアン。それでも刻晴は……」
ナヒーダの存在が世界樹の中から突然消え去る。
ヴィヴィアンのクラッキング(悪意あるハッキングのこと)によって、一時的に排除されたのだ。
ヴィヴィアン「……ナヒーダ様、ごめん。
あなたに、あたしのこんな汚いところ、見せたく無いから。
終わったら、あたしのこと嫌いになっても良いから。
それでもあたしはナヒーダ様のことは好きだから、同化実験が終わったらアクセス権は元に戻すよ。
……それじゃ刻晴、親切なあたしが、選ばせてあげるよ。
『サリアの両足を切った世界』と『サリアが集団レイプされた世界』どっちに行きたい?
あんたが選んだ未来だからね。好きな方を選びなよ。
10秒以内に選ばないと、どっちも交互に見せ続けると言うスペシャルコースだから」
刻晴「ひっ……」
ヴィヴィアン「選ばないんだ?
じゃあスペシャルコース決定。
まず、サリアの両足を切った世界ね。
さあ、見てみなよ」
刻晴の目に映される、璃月地下の石牢の中。
サリアは喋れないように猿轡を噛まされていた。
千岩軍兵士「サリア隊長はテイワットを守ってくれたアル・ワースの英雄です!
それにアル・ワースの軍人なのに、璃月の法で裁こうなんて……
そもそも裁判すらまだなのに、何故……」
刻晴「私の命令に逆らうの?
あなた、最近子供が産まれたって言ってたわよね。
その子と奥さんがどうなってもいいの?
クビになったら、生活もできなくなるでしょうね。
商売をする?璃月七星に逆らって反逆罪でクビになった男と取引してくれる客や店なんて、璃月に居ると思う?」
千岩軍兵士「……それなら、俺は辞職した後、他国に行くだけです。
嫁も分かってくれるはず。
俺は同盟先の英雄の足を無抵抗なまま切り落とすために千岩軍に入ったわけじゃない!
……このことは天権にも報告させていただきます」
刻晴「凝光にチクる?
……あなた、それは璃月七星同士の衝突を煽った罪で、内乱罪ね。
あなたは死罪、妻は層岩巨淵・地下鉱区で死ぬまで労働。
……あなたの赤ん坊は、私が引き取って、徹底的に璃月の秩序と正義のために戦う兵士に仕立ててあげる。
大罪人の父母の下を離れて璃月のために戦う兵になれるのは、子供にとっても幸せなことなのよ」
千岩軍兵士「……!!そ、それだけは……!!」
刻晴「ああ、それから……層岩巨淵・地下鉱区には女性用のトイレや風呂なんてないからね?
あなたが処刑された後、あなたの妻は未亡人として炭鉱夫達の子種を植え付けて、子供を産む機械になるのよ。
全員、私が作る施設で育てて、璃月の兵力にする。最低10人は産んで貰うわ」
千岩軍兵士「やめてください……!命令に従いますから……!」
刻晴「なら、あなたがやることは何?分かるわね?」
千岩軍兵士「……分かりました。
ただ、せめて止血と消毒の措置はお許しください……
彼女が死んでしまうと、新生エクスクロスとの交渉も出来なくなるでしょう……?
それに俺は、鉄魔獣ネバンエンデから璃月を守ってくれたサリア隊長に憧れて、自分も民を守りたいと思って千岩軍に入ったんです……」
刻晴「あなたは一兵士、外交を考えるのは私の職務よ。
まぁ、止血と消毒くらいは好きにしなさい。
良い?璃月は、もう神の手を離れて人間の手で国を作るの。
そのためには秩序が必要。
これは正義のため、秩序のためよ。
サリアはアンジュの股間を執拗に何度も蹴り上げた。その報いよ」
ヴィヴィアン「サリアの脚に包帯巻かれていたのは、その兵士が切り落とした後、何度も何度もサリアに詫びながら巻いてたからだね。
そうしてなかったら、そもそも敗血症でサリアは死んでいただろうし。
ま、その兵士も結局サラ子姫に殺されたし、その奥さんと赤ン坊はアンジュに両足ぶった切られたけど!」
サリアに性的暴力を受けても、情愛を受け止めていたアンジュ
続けて刻晴の意識にヴィヴィアンの声が響く。
ヴィヴィアン「あたし達ノーマを、サリアを人間として扱わないのなら、あたしも非人道的なことを平気でやるだけだよ。
ほら、刻晴。あんたが管理している層岩巨淵・地下鉱区に送られたサリアを、よーく見てみな。
層岩巨淵・地下鉱区で食事でもトイレでも入浴でも、いつでもどこでも何人もの男にレイプされるサリア。
女性器だけじゃなくて肛門と口も犯されてるから。
ああ、層岩巨淵・地下鉱区には女湯なんかないから、オス猿達と一緒に入らざるを得ないんだっけ。
そりゃ風呂の中でも犯されるし、トイレだって女子トイレなんかないんだし、ションベンしてても犯されるよね。
初めはサリアも抵抗してたけど、最後はもう命だけでも守ろうとして、マグロ状態になってたよ。
サリアって刻晴と同じ声だから、凛とした声で泣くとこのオス猿どもを喜ばせてしまうからって、声も出さなくなったし。
あ、親切なあたしが、その時の炭鉱夫達の声を届けてあげる。
指導者たるもの、民の声は良く聞かないとね?
『層岩巨淵・地下鉱区に風俗を作ってくれと懇願したが、玉衡は女だから却下された。風俗なんて汚らわしいものは却下する、だなんて言いやがった。
女の玉衡は、女が全くいない環境で何ヶ月も外界を断った環境で働くのが男に取ってどういうことなのか、全く理解してない。
やっぱり女の権力者はダメだと思ってたけど、異世界の罪人の女を入れてくれるなんて、最高だぜ』
『正規の風俗に行くと高いモラを取られるけど、この女ならタダで幾らでもやれるからな』
『正規の風俗嬢には到底頼めないようなエゲつないプレイだって好き放題出来るから、全く最高だ。
この女は玉衡様と顔と声が同じだから、なおさら興奮できる』
だって。
ほら、見てみ?」
刻晴の目にサリアが犯されるところが写される。
それも一人や二人ではなく、何人も何十人も交互に、である。
炭鉱夫A「俺は女が小便してるところを見るのが好きなんだよ!
俺の目の前で小便するってことは、誘ってるんだろ?
違う?アンジュ?あの新生エクスクロスの金髪の女か?
こんなところまであいつは来ねえよ!
まあ、映像見る限り、アンジュとやらもイイ女だったよな、あいつも捕まえてここに放り込んでくれねぇかな、玉衡様。
こいつとお互いに小便の掛け合いをさせてみてえよ」
炭鉱夫B「俺は女のケツ犯すのが好きなんだよ。
こいつ鍛えてるから締まり良いな。
風俗嬢より良いぜ、しかもタダだし」
炭鉱夫C「歯ァ立てたら、お前のマンコに石炭を山ほどブチ込んで腹踏んでやるからな。しっかり咥えろよ」
ヴィヴィアン「うわー、最低。
まあ、こいつら全員、最終的にはアンジュに去勢されたんだけどね」
アンジュ「……性欲のクズが。
ノーマが人間じゃないって?
こいつらこそ喋るオス猿よ。
甘雨が抜かしてた、サリアが喜んでただの破廉恥だの、これを見て言ったの?
まあ、もう首を撥ねてやったから、どうでもいいわ。
……私を中で見世物にしたいですって?やってみなさいよ。
入れるなら、私も一緒に入れろ!
機体に乗るまでも無い。
こんなオス猿どもにヴィルキスを使うことすら勿体ない。
私ならその辺に落ちてるスコップでもピッケルでも振り回して、こいつらの頭かち割ってやる!こいつらの汚いイチモツ全部切り取ってやるわよ!
どうにもならなくなっても、例え皇家の指輪を取り上げられて裸で入れられても……ヴィルキスなら、私が本気で呼べば来てくれるんだから(アニメ最終話)こんなオス猿どもは全部ラツィーエルで切り裂いてやる!
私がそこに居たら、サリアを守ってやれたのに……!」
壊れて行く玉衡
ヴィヴィアン「刻晴は群玉閣で高級な茶を啜りながら、層岩巨淵の警備をしている千岩軍から報告受けてたよ。
『サリア隊長は悪辣極まりない環境に置かれています。
何ヶ月も外界と接触を断った男達の中に、武器も機体も取り上げて若く綺麗な女性を一人入れたら、どうなるかは玉衡にも分かるはず。
今すぐ解放することを進言します』
と受けても、『サリアがアンジュをレズレイプしたから公平だ』とか言ってて、凝光には報告書見られないように隠蔽してたね。
被害者のアンジュが、『サリアは歪んでいてもアンジュを亡くしたくないと悲鳴をあげた、情愛があった』と認めてるのにね?
単に刻晴が『サリアみたいな気高い女が凌辱されて、汚されて壊されるところが好き』なだけじゃないの?
ま、多様性って大事だからね、そう言うのが好きだとしても、その趣味は否定しないよ?
そんなに好きなら永遠に見せ続けてやるよ。
サリアが犯されるのを見ながらオナるんでしょ、刻晴は?
それが気持ちいいんだ?あたしには分からないけどさ。
でも、これから永遠にそれが出来るよ、泣いて感謝しな!
なーに、心が痛いのは始めの何周かだけだね。
元々『刻晴』が選んだ未来だから、同化も早いだろうし、同化しちゃえば心の痛みも何も感じなくなるよ。
この後こちらの世界の刻晴は、凝光に捕まって『人道に対する罪』で終身刑にされてるけど。
投獄された後も自分は正しい、理解しない世界が間違ってるって叫びながら、発狂して死んでいく未来だからさ。
あははははははは!
ああ、それから……アンジュに殺してなんて懇願しても、サリアを性奴隷にしたアンタの望みなんてアンジュが叶えてくれると思う?
あたしの計算だと、五周もすれば刻晴の意識の境目が崩れて、十週もすれば同化すると思うよ……
そして完全に『テイワット歴史上最悪の独裁者になろうとした女』としてアンジュに消し飛ばされるね。
カーンルイアの愚王が民を弾圧して虐殺したけど、それと良い勝負だよ。
璃月のオス猿共が全部去勢された後で凝光に捕まった刻晴が、終身刑になった後で牢の中で叫んでたことを聞かせてあげるよ」
凝光に捕まり、人道に対する罪で終身刑に処された刻晴。璃月の地下深くに自分が作った石牢に叩き込まれた刻晴
刻晴「凝光は間違っている!
人間の手で国を作ると同意してくれたのに、これは裏切りよ!
凝光は同じ七星の私が邪魔になったんだわ。
私を殺したら、世界から秩序が、法が失われる!」
凝光「(心身共に疲れ果て、精も根も尽きた様子で)……璃月は全ての男性が去勢されてしまった。
国の名前だけでも残すため、帝君と共に移民を受け入れて行かないといけないのよ。
……全て、貴女の愚行が招いた結刻よ。何か言うことは無いの?」
刻晴「サリアは層岩巨淵・地下鉱区で労働もせずに男達を誘惑してたのよ!だから襲われた。
刑罰を与えているのに、男を誘惑して喜ぶなんて、破廉恥よ。
甘雨も言っていたでしょう。嫌なら拒否すればいいのよ。拒否すれば妊娠しないの。
力づくで無理矢理犯されたですって?
それは労働せずに男達を誘惑したからでしょう?
嫌なら腹に力を入れて拒否すれば良いのよ!」
凝光「……刻晴、貴女を妄信した甘雨が殺されたことをどう感じているの」
刻晴「法と秩序と人間の手で神が居なくなった後の国を作るための、異世界の野蛮な連中に殺された、尊い犠牲じゃない!
甘雨は1000年先の璃月を人の手で作ろうと、野蛮な異世界から法と秩序を守ろうとして死んだ、尊い犠牲者なのよ。
ここで私を殺したら、甘雨の犠牲も無駄になってしまう!
……ここまで言っても理解しないのなら、凝光が、璃月が、世界が間違っているわ。私が正しい。
サリアはアンジュに金的蹴り、電気アンマ、グレープフルーツクロー、オマンコ天国なんて悍ましいことをした。その報いとして裁きを受けたのよ!
あんな悍ましいことをする生き物は、人として認めてはならない。
被害者であるアンジュが庇うことがおかしいのよ。
あんなことをされた被害者が加害者を庇うなんて、野蛮極まりないわ!」
凝光「刻晴……貴女、どうして……もう良いわ。
貴女は人道に反した。
新生エクスクロスを敵に回し、璃月を破滅に導いた。
……貴女の終身刑は決定している。
現在の璃月の法では七星の貴女を死刑には出来ない。
……貴女の霧切の廻光は、お返しするわ。
これは友人として最後の気遣いよ。
神の目も光らなくなった貴女では、もう脱獄も出来ないでしょう。
……自決するなら、腹よりも心臓を貫いた方が楽に死ねるわよ」
変態神(調律者エンブリヲ)に説教される玉衡
アマリ「ああ、過去のエンブリヲが刻晴に言いたいことがあるらしいです。ドグマで通信繋いであげますね」
エンブリヲ「馬鹿で野蛮な女には理解出来ないかもしれないが、授業をしてやろう。
男と言う生物は、種付けする生物だ。
男だけしかいない空間に、抵抗する手段を奪って若く綺麗な女を放り込んだら、彼等は獣になる。
平時は『少し乱暴でも思いやりがある頼れる男』でも『己の欲望を好きにぶつける獣』になってしまう。
『男の人はみんな王子様♪本当に危ない時は白馬の王子様が助けに来てくれるの♪』などと考えてるお花畑のお嬢様には分からんかもしれんな。
君の年齢で『男とはどういう生き物か』分からないなら、到底、指導者の資格無し、だろう。
もしも分かってやったなら、それは権力を誇示したいだけの愚王だな。
……強く賢い女性は好きだが、気に入らないものを権力で汚して突き落として笑っているような、馬鹿で野蛮な女は私の作る新世界には不要だよ」
アマリ「……彼の言ってることは、『男性は獣である』という一点については真実を突いてますね。善良な炭鉱夫達を性犯罪者に変えたのは、刻晴ですから」
アンジュ「……最終話で私を犯そうとしたエンブリヲにだけは言われたく無いわ」
エンブリヲ「私は、私の手で美しい者が苦しむのを見ることは好きだが、他人の手で私の女達を汚されるのは許さない。
男と言うのは本当にどうしようもない獣が本質だからな。
だからこそ、私が作ったマナによる高度情報化社会では、マナの力があれば男達も自分の好きなラブドール(SEX処理する原寸大の人形)を作ることができるようにしたんだ」
ヴィヴィアン「ノーマを差別し、共にエンブリヲの支配を打ち破ったサリアを……人間扱いせずに、両足を切ったり、肉便器にしたアンタを、あたしやアンジュが許すと思う?
絶対に許さない。
お前はここで、『テイワット史上最悪の独裁者』として牢の中で発狂死するんだ。
そして最後は全ての世界線で、『刻晴』という存在が『テイワット史上最悪の独裁者』として、凝光に捕まって終身刑にされ、狂いながら死んでいくのが全宇宙で唯一の歴史になるんだよ!
10週、15週、20週、30週……さぁ、もう持たないんじゃない?
同化してしまえば、受け入れてしまえば楽になれるよ?
あはははははははははははは!!」
刻晴「あ……あぁ……サリア、アンジュ、甘雨……!
ごめんなさい……ごめんなさい……!
アンジュ……私を殺して……!
私が消えるのは怖くない。
でも、自分が彼女達に何をしたか、その後悔すら分からなくなるのは、それだけは絶対に嫌なの!
このままじゃサリアへの涙も、痛みも全て分からなくなってしまう……!
サリアに、アンジュに、甘雨に謝らせて!
私は……もう……
………。……………。……………。
そうよ……私は正しい。
神の手を離れ、人間が国を作る。
だから玉衡の私が法を作り、私が秩序を作るの。
サリアはアンジュの股間を執拗に蹴り上げ、オマンコ天国なんて汚いことをした獣。
だから私が裁いた。
炭鉱夫達も喜んでいたじゃない。
罪人を裁いて国民を喜ばせて、合理的な福祉なのよ。
アンジュをレズレイプしたから、公平な裁きなの。
妊娠した?それはサリアが誘惑して喜んでいたからでしょう?
裁かれているのに男を誘惑して、挙句に妊娠するなんて、なんて破廉恥なの。
でも、サリアが妊娠したら使い道があるわね……
サリアの産んだ子は、私が施設で育てて、璃月のために戦う兵士にするわ」
ヴィヴィアン「だってさ。サリア。
同化率100%。もう元の刻晴は消えちゃったかな。
後は刻晴が全宇宙から消え去るのを見るだけだね」
サリア「………」
ヴィヴィアン「……もう何も喋れないよね。
同じ声だもん。自分の声を聞きたくないんだよね……
アンジュが手を下すまでもない。
せめて、刻晴が凝光に渡された剣で自決するのを見届けようか、サリア(ギュっと抱き寄せ)」
サリア「………」
ヴィヴィアン「あたしもアンジュも皆も、サリアの側にいるから」
サリア「………(声を出さずに涙が流れる)」
アンジュ「サリア……(手を握る)」
サリア「……(アンジュの掌に文字を書く)」
アンジュ「……?
『ごめんなさい しなせないで たすけてあげて』
……サリア、本気……?」
サリアの本音
アマリ「私のドグマで、サリアさんの考えてることを音声にしますね。
『私がアンジュにした凄惨な復讐を見せてしまったのが原因なの。
私と刻晴は、憎しみ合うために出会ったんじゃない……
刻晴は怯えてただけ。合わせ鏡を見たみたいに、いつか甘雨を壊してしまうんじゃないかって。
私は刻晴の隣にいるのが好きだった。
刻晴と甘雨が仲良くしてるのを見るのが好きだった。
同じ声、同じ顔の刻晴と一緒にテイワットの美味しいものを食べて、お互いの夢を語って笑い合ってた時間は……凄く輝いてた。
あの大切な思い出まで……失くしたくない。
刻晴との交流で、どれだけ私は救われてたか……アンジュは同じ声のネフェル、ヴィヴィアンは同じ声のラウマの事を考えたら、アンジュやヴィヴィアンだって分かるでしょう……?
刻晴を完全に壊すのは、私をもう一度壊すことだって、アンジュもヴィヴィアンも分かって』
……サリアさんの偽りない気持ちがこれです」
アンジュ「アマリ……あんた、適当言ってないわよね?」
サリア「(アンジュの袖を、ギュッと握ってアマリを肯定する)」
ヴィヴィアン「……ナヒーダ様、どう思う?」
ヴィヴィアンがナヒーダの意見を聞くため、彼女の一時的なアクセス権排除を解く。
ナヒーダが、すぐに繋がってくる。
ナヒーダ「(空から声だけ)……私達が見ている世界線では起きてしまった悲しい事件でも、私達の世界線ではまだ起きていないわ。回避できる。
対象の精神をもしもの世界に閉じ込めることは、出来るけど……それだけは、やめてあげて。
ヴィヴィアン、あなたが感情的になるのは分かる。
でも、ここで怒りに任せて刻晴を壊して、全部の世界線の刻晴をカーンルイアの愚王と同じルートを辿るように固定してしまったら……現実のサリアまで笑顔を失ってしまうわ」
ヴィヴィアン「……そうだね。浅はかだったよ。ごめん、サリア」
ナヒーダ「最後にどういう結末が待っているのか、後学のために見せてあげるのは良いけど。
でも最後には現実に返してあげてね。
……約束よ、ヴィヴィアン」
ヴィヴィアン「……うん。分かったよ、ナヒーダ様。
刻晴は被害者であるアンジュを無視してサリアを性奴隷にしたけど。
あたしは被害者であるサリアが許してあげてって言ってるのを無視して報復を強行したりは……しないから。
サリアをこれ以上泣かせたくないし」
人による統治が敗北する瞬間
ヴィヴィアン砲のよる地獄の映像を見た民衆の混乱は、留まる事なく大きくなる。
鍾離「サリアは無事だ。怪我は無い。
このまま、無事に返す。
契約の神、岩王帝君の名の下に『契約』する。
……だから、民草に手を出さないでくれ。
……頼む。この通りだ」
アンジュ「鍾離。私達がどれほど泥水を啜り、血反吐を吐き、やっと得られた自由を、あなたは知っているわよね?
それをサリアから奪おうと言うなら、それはマナ人類と同じ。
いや、エンブリヲに操作されてないだけ、より悪質だわ」
鍾離「……ああ。
ここに自由の神バルバトスが居たら、君達に味方して、我々に弓を引いているだろう」
アンジュ「あの子にやられたことは、私がやり返さないと意味が無いのよ。
勝手に他所の国の法律を当てはめてサリアの自由を奪うことは許さないわ」
鍾離「ああ。至極当然だな」
サラマンディーネ「鍾離殿はご存じでしょうけど、属地主義と言う考えがあります。
法律は、どこで事件が起きたかで、どこの法律を当てはめるかが原則。
どこの国の人かで考える属人主義もありますが、サリアさんはそもそもノーマで、アル・ワースのマナの国のウルスラ帝国出身。
マナの国の人間がアル・ワースで起こした事件を璃月の法律で裁こうなど、言語道断です」
鍾離「……ごもっともだ。返す言葉もない」
サリアが凝光に支えられて璃月の表通りに出て来る。
凝光「サリア、大丈夫?」
サリア「……平気です。
凝光さん、ありがとうございました。
……どうか、刻晴の立場を守ってあげてください。
あの子は私達の醜いところを見てしまったから、パニックになっただけなんです……」
凝光「……善処するわ」
サリア「……あんた達!
新生エクスクロス全軍で来るって何考えてるの!?
しかもパラメイル・ラグナメイルまで持ち出して!
アレクトラまで来てくれたのは嬉しいけど……ああもう!」
アンジュ「それだけ怒る元気があるなら大丈夫そうね」
魈「……待て」
アンジュ「何よ?」
魈「先程、クリスが威嚇射撃で撃ち込んだビームライフル。
死人こそ出て無いが、建物が崩壊した。
その分はどうするつもりだ」
クリス「はぁ?
まさか、あたしに修理費を払えって言ってるの?
死人が出ないように、わざと人が居ないのを確認してから撃ってやったんだけど?
ヴィヴィアン砲とまでは行かなくても……2~3人くらい、死人が出ないと分からない?(民にビームライフルを構える。更に怯えて騒ぎ出す璃月の民)」
魈「貴様……!」
鍾離「魈よ。
ヴィヴィアン砲を演習で俺達に向けた時の契約で、こういう場合の修理費は、どちらの責任があるかで修理費を出すか決めると定めたぞ。
768条2項の3。
『戦火で被害を被った動産、不動産の損害の責任は、過失割合に基づき、その割合を決めるものとする』
……今回の悲劇は、サリアやアンジュ達に過失はあるか?1%も無いな。
アル・ワースの人間がアル・ワースで起こした傷害事件を理由に拉致して来たのだから、どう言い繕おうが璃月側に100%の落ち度がある。
それどころか、彼女達は璃月に対して賠償を求める権利すらある。
詳細は長くなるので、ここではこれ以上は述べないが」
魈「……あっ」
鍾離「まだ、全部は読み切れていないようだな。
まぁ、1000条以上ある契約書だから、仕方ないか……
さて、クリスよ。
今はまだ死者が出ていないから、俺達も引ける。
死者が出たら俺達も引くに引けなくなり、お互いに犠牲者が出るだろう。
……ここらで手打ちにしてはくれまいか?
お互いの為にも、な」
クリス「……あたしだって無暗に人を殺したいわけじゃないし。サリアが無事なら、それで良い」
魈「申し訳ありません……」
鍾離「クリス。
君は修理費を1モラとも払う必要は無い。
元はと言えば、アル・ワースの主権を侵害し、サリアを不当に拘束したことが原因だ。
修理費は璃月が持つし、民草に被害が出ぬよう気を使ってくれたことに感謝する」
そして刻晴は
『他世界の人間を拉致・誘拐し、璃月の法律で裁こうとしたこと』
『璃月を戦端に巻き込み、パニックにしたこと』
『岩王帝君の存命であることを民に晒したこと』
『クリスが撃ち込んだビームライフルの賠償金』
『パニックで怪我人が続出したこと』
諸々の責任を取らされるハメになった。
サリアの嘆願で玉衡の座だけは追われずに済んだが、停職1年間の処分がくだった。
岩王帝君が存命だったことが明るみに出て、民の声は「やはり帝君が治めていただかないといけない。人間が治めると、また戦禍をもたらす」となり、鍾離は後1000年以上統治に縛り付けられることとなった。
そして、民からの「同盟国を侵略しようとして、戦乱を呼び込むところだった、最悪の七星」と言う悪評については、何年も何十年も掛けることになり、皮肉にも1000年後の璃月の歴史に『傲慢にも、人が神に代わって治めようとした最悪の結果』として記された。
草神ナヒーダによる最後の授業
もしもの世界から帰って来た刻晴
刻晴「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!
もう、やめて!許して!
ごめんなさい、サリア、甘雨……!!ごめんなさい……!!」
ナヒーダ「法律と言う言葉は、甘美だけど。
自分達の法が絶対に正義だと思い込んだら、衝突が起きる。
それを防ぐために『属地主義』『属人主義』って言葉が生まれたのよ。
どちらも相手の文化を大切にする精神から生まれたもの。
ただの法律用語じゃないの。
アル・ワースの地でアル・ワースの人が璃月の法を犯したからって捕まえて裁こうなんて、傲慢でしかないわ。
異世界には『同性愛は違法』『同異性愛は汚らわしい』『生物として異常な行為』として鞭打ちに処する国もあるのよ。(イスラム系国家はコーランにより定められている)
その国の人が、璃月であなたにベタベタする甘雨を捕らえて牢屋に入れて、鞭打ちにしたら、どう思う?」
刻晴「はぁ……はぁ……そんなことになったら、私だって……アンジュ達みたいに助けに行きます」
ナヒーダ「相手国の役人が『刻晴はいつも、この変態麒麟に股間を蹴られておっぱい天国にされたり、セクハラされたりしてる被害者じゃないか!なんで被害者が加害者を庇うんだ!野蛮だ!』なんて言ったら、どう感じる?」
刻晴「私と甘雨の間の問題に、関係ない他人が、ましてや他の国の法律を押し付けられたら、殲滅してでも甘雨を助けます」
ナヒーダ「そう言う国では、同性愛は違法、男の良さを知らないからレズに走るんだと言う考えがあって、レズビアンは矯正するために男にレイプさせたりするわ。
もしその国の人が甘雨を掴まえて、そうされたら、どうする?」
刻晴「……その国の男どもを全員去勢してやります」
ナヒーダ「それが属地主義よ。
じゃあ次の問題。仮にアンジュ達に敗れたエンブリヲが命からがら璃月に逃げて来て、彼を掴まえたら、どうする?」
刻晴「……それは、アンジュ達に引き渡します」
ナヒーダ「エンブリヲは、璃月ではまだ何もしていないのに?」
刻晴「璃月では何もしていないから、璃月の法では裁けません……なので、彼の罪はアンジュ達の世界で裁かねばならないから……です」
ナヒーダ「それが属人主義よ。
刻晴、あなたのしたことは、どちらでもない。
サリアと言う女性が自分と同じ顔、同じ声、同じ魂の在り方を持っているからこそ、その「汚れ」を許せず、自分の中から排除しようとした『自傷行為』の延長だわ。
そして、その代償は、あなた一人の職や肉体では払い切れない。その結果よ」
刻晴「その国、その世界に対する敬意、そこから生まれたルール……」
ナヒーダ「そうね。テイワットの国々は言葉も共通だし、文化も近いけど。
異世界には大麻が禁止の国、大麻が合法の国もある。
飲酒が違法の国もある。
豚肉を食べたら罰せられる国(イスラム)牛肉を食べたら罰せられる国(ヒンドゥー)どんなに喉の調子が悪くても道路で唾を吐いたら罪になる国、働けずお金がなくて路上生活をしたら罪になる国(シンガポール)女性が肌を見せているだけで捕まる国(イスラム)もあるのよ。
アル・ワースと言う『異世界』と交流を続けるなら、まずは相手のことを理解し、受け止めなくてはならないわ」