原神×クロスアンジュ 第66話『ミスルギ皇国について話すアンジュ』

定例の食事会の中で、アンジュはナヒーダとミスルギ皇国について話をした。

アンジュ

アンジュ「ナヒーダ、ちょっと話相手になってもらってもいい?」

ナヒーダ

ナヒーダ「あら、アンジュ、どうしたの?
カレーシュリムプ、お口に合わなかった?」

アンジュ

アンジュ「そんなこと無いわ。
いつも通り、テイワットの料理はどこの国も美味しいわよ。
この前ネフェルが持ってきてくれた、ナド・クライ産ホットドッグとかもね」

モモカ

モモカ「アンジュリーゼ様は、宮廷に居た頃からホットドッグとかお好きでしたものね。エアリア部の練習が終わった後も、お召し上がりになられてましたし」

アンジュ

アンジュ「お父様やお母様には、皇女が街中で食べるなんて、はしたない、と言われてたけどね。
……ナヒーダと話したいのは、お父様の内心についてよ。
何故、あの人はノーマである私を女皇に据えようとしたのか。
そもそも、皇室の規範に従えば、兄であり先に成人するジュリオの方が皇帝に即位するはず。
モモカに聞いてみても、答えが出なくて。
本人が生きていたら聞けたんだけど、ジュリオに処刑されてしまったから……」

ナヒーダ

ナヒーダ「……そうね。アンジュのご両親は、間違いなくアンジュを愛していたわ(クロスアンジュアニメ第一話)」

アンジュ

アンジュ「……それは理解してるわ。
こんな話、パラメイル第一中隊の皆には出来ないからね」

モモカ

モモカ「皆様、親の記憶なんて覚えていらっしゃらないですからね、ヒルダさん以外」

アンジュ

アンジュ「ヒルダにこんな話出来るわけないじゃない。あの子をどれだけ傷つけてしまうか」

ナヒーダ

ナヒーダ「エンブリヲが埋め込んだ、マナ人類に対するノーマへの蔑視意識は、絶対的なものではなかったの。
娘がノーマだと知ってなお、ノーマ管理委員会には届け出ず、育てようとする親はいた。
私が知ってる限り、アンジュ、ヒルダ、セーラ(アニメ第一話の赤ん坊の名前)、ナオミ、クリスがそうね。
アンジュとヒルダ以外は物心つく前に引き離されたから、覚えていないでしょうけど」

アンジュ

アンジュ「流石に私達の世界のことも良く知ってるわね。
……私の父、ジュライ皇帝は何故、アンジュリーゼを女皇にしようとしたのか。
ノーマを皇帝にしたら、国が吹っ飛ぶってことも分からないくらい、愚かだったのかと思ってね」

ナヒーダ

ナヒーダ「ジュライ皇帝は少なくとも皇国民から見れば、賢皇だったわ。
国を富ませ、民の生活を豊かにしていた。
教育を間違えたジュリオではなく、民の人気も高くバイタリティに溢れ、物事を広く見つめていたアンジュリーゼを次の皇帝にしようとしていたし」

アンジュ

アンジュ「ノーマを皇帝にしたら、国が吹っ飛ぶってことも分からないで?」

ナヒーダ

ナヒーダ「ジュライ夫妻が一番恐れていたのは、アンジュリーゼが処刑されること。
次に、アンジュリーゼがアルゼナル送りになることだったわ。
ジュリオを順番通りに即位させたら、アンジュリーゼが殺される、あるいはアルゼナル送りにされるのは見えていた。
それなら、アンジュリーゼが国の最高権力者でありエンブリヲに渡りがつく皇帝の座についてもらったら、ひょっとしたらノーマとは何者か、ドラゴンとは何者かと言うことを突き止めてくれるかもしれないと願ってたのよ」

アンジュ

アンジュ「それ、ノーマの立場から全部突き止めてやったけどね」

ナヒーダ

ナヒーダ「そうね。でも、それは結果論だわ。
それにジュリオは為政者としても決して賢くは無かった。
差別意識に凝り固まり、ハニートラップに引っかかり(リィザ・ランドック)。
エンブリヲから「世界を作り直す」と言われたら、それが「ノーマを皆殺しにすること」だと曲解し、虐殺に走ったし。
ドラゴンと戦っていたノーマ達を殺したら、次はマナ人類がドラゴンと戦わないといけなくなるなんて事も分からないなんて、とても指導者の器とは言えないわ」

アンジュ

アンジュ「……確かに、それは心の底から同意よ。
大体、あの時のクズジュリオは、第一目標が私で第二目標がヴィルキスだなんて、公私混同も良いところだったからね。(クロスアンジュ アニメ第13話)
それにしても、差別・ハニトラ・戦略も完全に抜けてて自分の感情優先って、無能の役満フルコースよね」

ナヒーダ

ナヒーダ「そんなジュリオに皇帝の座を渡すのではなく、アンジュリーゼに継がせたかった。
それに、国の最高権力者であれば、もしかしたらノーマであっても許されるかも知れない。
それもあったみたいね。
どっちにせよ、アンジュリーゼを守る為の行動でもあったのよ」

アンジュ

アンジュ「モモカと同じこと言うのね、ナヒーダ」

モモカ

モモカ「だってアンジュリーゼ様、ご両親が何故アンジュリーゼ様に継がせようとしたかを私に聞いてきて、私が答えても納得してくださらないんですもの」

アンジュ

アンジュ「悪かったわよ、モモカ。
それから、あくまで話の論点を私じゃなくて『アンジュリーゼ』に絞ってもらってありがとう、ナヒーダ」

ナヒーダ

ナヒーダ「今のアンジュは『アンジュリーゼ・斑鳩・ミスルギ』ではなく、『ノーマのアンジュ』であることに誇りを持っていることを、私は知っているから」

アンジュ

アンジュ「……あなたに聞いても解決しなかったのは、こう言うことよ、モモカ」

モモカ

モモカ「私にとって、アンジュリーゼ様はアンジュリーゼ様ですから!(クロスアンジュ アニメ第6話)」

アンジュ

アンジュ「……はいはい、ありがとう」

ナヒーダ

ナヒーダ「モモカ、アンジュがこのことを聞いて来たのは、ネフェルの話を聞いてからじゃない?」

アンジュ

アンジュ「……ナヒーダ、余計なことを言わないで。
自分で言うわ。
そう、ネフェルの父親の話を聞いてから気になったからよ。
スメールの砂漠で、差別される身であったけど、娘には優しい世界を見せたかったらしいからね。
幼いネフェルに、雨林の子供達が聞く童話を優しく改変して、砂漠の民にも救われる話を聞かせたって。
ネフェルは父親を「無能な詐欺師」だと言ってたけど……
全く、どこまで行っても、私とそっくりだわ、あの情報屋」

モモカ

モモカ「パラメイル第一中隊に話せないとアンジュリーゼ様は仰いましたが、ヴィヴィアンさんなら話せる気もします」

ナヒーダ

ナヒーダ「確かに、ヴィヴィアンは両親とも再会したからね」

アンジュ

アンジュ「ヴィヴィアンに話したら、絶対とんでもないオチつけられるでしょ。
嫌よ。私がネフェルに感じている気持ち……サリアの奴は、こんな気持ちを刻晴に感じてるのね」