原神×クロスアンジュ 第56話『ヴィヴィアンvsヴィヴィ暗』

ヴィヴィ暗

ヴィヴィ暗「……あたしの仲間を、バカにするな」

ヴィヴィ暗のレイザーから殺気がにじみ出る。

ヴィヴィ暗

ヴィヴィ暗「まあ、並行世界なんて別人と同じだし、説明したげるよ。
アンジュ達は、あたしの『ヴィヴィ暗砲』を恐れて、あたしを捨てたんだ。
誰からも相手にされなくなって、本気の殺意まで向けられるようになって、除隊も真面目に考えていたところ、博士ドットーレが現れた。
あたしの力が必要だって、あたしが仲間だって!
だから、あたしはドットーレを守るんだ、絶対に!」

アルハイゼン

アルハイゼン「サリア、隊内ネットワークはシステムを落とせ。
そして仕掛けろ。ヴィヴィ暗は敵だ」

サリア

サリア「しかし、あの子は……!」

アルハイゼン

アルハイゼン「ヴィヴィアン砲・本気モードを直に食らった俺だから分かる!隊内ネットワークを奪われたら、終わりだぞ!」

刻晴

刻晴「サリア、アルハイゼンの言う通りよ!……殺す必要は無いわ。機体を落として、確保すればいい」

サリア

サリア「くっ……皆、敵はヴィヴィ暗のレイザー一機よ。隊内ネットワークを使えなくても、やれるわね!」

ヴィヴィ暗

ヴィヴィ暗「あははっ!皆の前に出るのに、あたしが単騎で出て来るわけないじゃん、アンジュじゃあるまいし!
頼むよ、マジンガーZERO!
……こいつだけじゃ、ジリ貧だろうけど、それでいいんだ。
あたしの目的は皆を殺すことじゃないから」

マジンガーZERO

マジンガーZERO「弱肉強食……
ソコノ金髪ノ少女(アンジュ)ヲ、我ハ倒セルカ……」

ヴィヴィ暗

ヴィヴィ暗「難しいと思うけどね、時間稼ぎ頑張ってね」

戦闘開始

パラメイル第一中隊とテイワット組が、マジンガーZEROと交戦状態に入る。
隊内ネットワークが使えないせいで、思った以上に苦戦していた。

ヴィヴィアン

ヴィヴィアン「お待たせ。ヴィヴィ暗、あんたの正体と動機、やっと解明したね。ナヒーダ様の元素スキルで判明したよ」

ヴィヴィ暗

ヴィヴィ暗「……アンジュ達は、並行世界の存在とは言え、あたしの仲間と同じ顔、同じ声だからね。
ヴィヴィ暗砲も手加減したけど、あんただけは加減しない。
あたしと同じ地獄を味わえ!」

ヴィヴィアンのレイザーに映像が映りこみ、ヴィヴィアンの体験そのもののように映し出される。

アンジュ(並行世界)

アンジュ(並行世界)「(冷たい声で殺気を込めて)ヴィヴィアン、もうあんたの下劣な精神攻撃はうんざりよ。
私の前から消えなさい。
さもないとディスコード・フェイザーで吹き飛ばすわ。
……手加減してた?
じゃあいつ本気で私を破壊するか、分からないってことじゃない!ここで殺してやる……!」

サリア(並行世界)

ヒルダ(並行世界)「ヴィヴィアン、てめぇ!
アンジュとサリアが結ばれた、なんて悪質な嘘を流しやがって!
ここで絞め殺してやる!」

ヴィヴィアンの首を締め上げるヒルダ。それをサリアが止めて、彼女は続ける。

サリア(並行世界)

サリア(並行世界)「ヴィヴィアン、あなたの持ってるスマホとPCは隊長権限で没収するわ。
それが嫌なら、二度と出撃させないし、仲間とは認められない。
あなたの精神攻撃は、私達の士気を根本から挫く。認められない」

クリス(並行世界)

クリス(並行世界)「ヴィヴィアン、あんた……あたしとロザリーの仲を引き裂こうなんて、絶対に許さない。冗談でも許せない」

ロザリー(並行世界)

ロザリー(並行世界)「クリスから散々詰め寄られたんだぞ!ヴィヴィアン、てめぇは悪魔だ!」

エルシャ(並行世界)

エルシャ(並行世界)「ヴィヴィちゃん、あなたの悪戯と言うには悪質な行為、もう私にも手がつけられないわ」

タスク

タスク(並行世界)「アンジュが俺のことをエンブリヲと同じくらい嫌っているって、冗談にしても、あまりにも酷すぎだろ!」

サラマンディーネ(並行世界)

サラマンディーネ(並行世界)「ヴィヴィアン、あなたはもう、ヴィヴィアン砲を封印なさいませ。私の忍耐にも、限度と言うものがありましてよ」

ドットーレ

『博士』ドットーレ「可哀想な存在だな、ヴィヴィアン。
君の力は、大変素晴らしいものだ。
ハッキング技術も、人の心を読む術も、本当に素晴らしい。
芸術的とも言える。
あんな俗物達には、君の価値を理解できないのだろう。
人は、自分に出来ないことを魔法のように使いこなす者を、恐れるからな。
私と共に来ないか?君の技術を、私は欲する」

ヴィヴィアンはこれらを見て、涙を流していた。

ヴィヴィアン

ヴィヴィアン「ヴィヴィ暗、あんた……」

ヴィヴィ暗

ヴィヴィ暗「ドットーレは、あたしが必要だって……仲間だって言ってくれた!
あたし達はアルゼナルで、命が軽い扱いを受けて来た。
明日には隣の仲間が死んでることなんて、日常茶飯事だった!
だから、あたしは……!
何が何でも、仲間を守るために、得意分野で精神攻撃を極めたのに!
何で、あたしだけが仲間に拒否されるの!?
あんたは仲間に囲まれて幸せそうなのに……!
このまま仲間が全員死んでいく未来を見せてやる。
お前だけは……お前だけは、あたし以上の地獄を味合わせてやる!」

ヴィヴィアン

ヴィヴィアン「……ごめんね、あたしにそれを見せても、効かないよ。あたしは絶対に仲間を守る。一人も欠けさせないから」

ヴィヴィ暗

ヴィヴィ暗「……!!」(気力-10)

ヴィヴィアン

ヴィヴィアン「あたしも、あんたと似たことを経験したよ。その時は、ナヒーダ様が間に入ってくれて、助けられた(原神×クロスアンジュ第31話『えびポテ』)」

ヴィヴィ暗

ヴィヴィ暗「そんな……」(気力-10)

ヴィヴィアン

ヴィヴィアン「あの時は、刻晴の依頼で『ヴィヴィアン砲・本気モード』を刻晴に撃ったからね。あたしは依頼されて作っただけだけど、それでも皆がよそよそしくなってた。……あれは正直、効いたなぁ」

ヴィヴィ暗

ヴィヴィ暗「そんな経験してるんじゃ……あたしのヴィヴィ暗砲じゃ、あんたを壊せないじゃない……」(気力-10)

その時、ヴィヴィ暗に通信が入る。

ドットーレ

『博士』ドットーレ「ヴィヴィ暗、精神戦でヴィヴィアンに勝てなかったようだな」

ヴィヴィ暗

ヴィヴィ暗「……ドットーレ!
でも、切り札の魔獣エンデとネバンリンナを呼び出せば、勝てる!
皆を傷つけたくなかったから、最悪の切り札、ラスボス2体は呼ばなかっただけだからね」

ドットーレ

『博士』ドットーレ「いや、それでも無理だろう。
エクスクロス……いや、今は新生エクスクロスだったか。
奴らはエンデとネバンリンナの合体した姿である絶対神・鉄魔獣ネバンエンデを打ち破っている。
今更エンデとネバンリンナを呼び出したところで、時間稼ぎにはなっても、君が勝てる可能性は……0%だ」

ヴィヴィ暗

ヴィヴィ暗「でも!」

ドットーレ

『博士』ドットーレ「もういい、ヴィヴィ暗。
君の技術は十分に学ばせてもらった。
君が得意ぶって色々と教えてくれたのは、実に助かったよ。
もう君に学ぶことは無さそうだからな。
私は既にテイワットへ戻っている。
君がどうしても、そこでエンデとネバンリンナを呼び出したいと言うなら、好きにするがいい。
全滅させるのは無理でも、アンジュや草神ブエルでも仕留めて見せれば、少しは私の気が変わるかもしれんな」

ヴィヴィ暗

ヴィヴィ暗「……」

アンジュ

アンジュ「あんた、エンブリヲと同じ下衆ね。声だけじゃなく、素行までそっくりだわ」

ドットーレ

『博士』ドットーレ「おや、アンジュか。もうマジンガーZEROを倒したようだな」

サリア

サリア「あなた、それでもヴィヴィ暗の仲間なの?」

ドットーレ

『博士』ドットーレ「ああ、仲間だ。
だが、仲間にも色々な定義がある。
彼女の子供じみた虚栄心と、友達が欲しいと言う欲望は、私からすれば『カモが知恵と言う名前のネギを背負ってやってきた』状態だな。
私の知らない技術を教えてもらい、それが終わったら用済みと言うことだ。
非常に有益な『仲間』だったよ。私の研究の役に立ってくれたからな」

ヴィヴィ暗

ヴィヴィ暗「研究の……役に立った……?
そう、か……あはは……ドットーレに取っては、あたしはただの情報戦の参考書に過ぎなかったってことか……」

ドットーレ

『博士』ドットーレ「さて、行き掛けの駄賃を貰っておこう。
ヴィヴィ暗からの技術提供で出来た最新作だ。
草神ナヒーダと刻晴、これはどうかな?
私の仮説が正しければ、神と言えど精神的支柱を折られたら心が折れる……試してみよう。実験、開始」

ヴィヴィ暗

ヴィヴィ暗「ナヒーダ、刻晴、逃げて!」

ドットーレが映し出したヴィヴィ暗砲

ドットーレがヴィヴィ暗砲を改良したバージョンを刻晴とナヒーダに映し出す。
刻晴には『かつて結婚記念日に有給休暇を使用したいと申請した部下の申請を認めず、3日間連続で16時間働けと言って絶望させて退職した部下が、自殺した。それを皮切りに璃月で大規模なデモが発生し、仙人や岩王帝君が刻晴を見限る映像』が映る。(原神×クロスアンジュ 第30話『ヴィヴィアン砲、テイワットチームへ向ける場合』)

ナヒーダに映し出されたヴィヴィ暗砲

スカラマシュ

『散兵』スカラマシュ「僕は……僕は……神の手で生み出されて捨てられ、神になろうとして裏切られ、世界から裏切られた僕に居場所なんて無いんだ……
草神だって憐れんだだけで、また僕を捨てるのは分かってる……
もう誰にも期待しない。
憐れむ言葉を、態度を投げかけて来る奴は、みんな敵だ……
貴様も、貴様も、貴様も、貴様も、みんな僕を憐れんでいるんだろう!?
憐れむなら、いっそ誰か……僕を滅ぼしてくれ……クラクサナリデビ、僕に新しい人生を与えたことを恨むぞ……」

放浪者が散兵スカラマシュとしての記憶を取り戻してしまい、かつて自分を捨てた雷神、そしてドットーレにも裏切られたことを思い出し、狂ってしまった。
そこにいるのは放浪者ではなく、自暴自棄になった『散兵』スカラマシュであり、ティナリ、セノ、コレイ、アルハイゼン、カーヴェ、ファルザン、レイラ、ディシア、キャンディスと次々に襲い掛かり、殺めていき、スメールを炎の海にしていた。

ドットーレ

『博士』ドットーレ「おや、草神ブエルよ……世界樹をスタンドアローン化したのは見事だったが、そうすると新しい情報が入って来ないだろう?
すぐにスメールに戻った方が良いのではないか?スカラマシュが大変なことを起こしているぞ」

打ち破られるヴィヴィ暗砲

ナヒーダはドットーレを相手にせず、スマートフォンを取り出した。

放浪者

放浪者「……なんだい?もう用事は終わったのかい?うわっ!コレイ、僕の笠で遊ぶな!」

コレイ

コレイ「(電話から少し遠い状態で)あはは!ごめんごめん!でも、笠っちの笠、あたしも被って見たくて!」

ナヒーダ

ナヒーダ「今回はネバンエンデみたいなことにはならないから、お刺身はやめてね」

放浪者

放浪者「ははっ、君をお仕置きするときは刺身三昧が効果的だってよく分かったよ。
とにかく、早く帰ってきてくれ。
僕が君の仕事を肩代わりしてると聞いて、コレイやファルザン先輩が遊びに来るから、相手をしてないといけないんだ」

刻晴

刻晴「やはり、データが古いわね、ドットーレ。その元部下のところへは既に謝罪に行ったわ」

ドットーレ

『博士』ドットーレ「……ふむ、そちらにはヴィヴィアンがいる以上、このあたりは既に対策済みか。まあ仕方あるまい」

アルハイゼン

アルハイゼン「貴様は……最低最悪のクズだ」

ドットーレ

『博士』ドットーレ「おや、君は……スメール教令院で出会った、書記官のアルハイゼンか。
君にだけは言われる筋合いは無いと思うが?徹底した合理主義の君なら分かるだろう?」

アルハイゼン

アルハイゼン「かつての俺なら、お前の主張に『なるほど、合理的な判断だ』と言ったかもしれん。
俺は今でも人の感情の機微と言うものが、よく分からん……
だが、人が感情の生き物で、絶対に踏みにじってはいけない、愚か者のすることだと言うことを理解した。
……いや、ヴィヴィアンと草神様から教えてもらった。
だから、今俺が感じた嫌悪感は正しい。
もう一度言う。貴様は……最低最悪のクズだ」

カーヴェ

カーヴェ「アルハイゼン……」

ナヒーダ

ナヒーダ「ドットーレ。あなたが人の心を慈しむ心を持たない限り、私達は何度でもあなたと戦うわ」

ドットーレ

『博士』ドットーレ「平行線だな。私は安全なところから通信しているが、これ以上通信しているとヴィヴィアンに逆探知されるかもしれんからな。これで失礼する」

そう言うと、博士は通信を切断した。